固形ワックスの主成分は、石油から精製されたパラフィンワックス(蝋)で製造されています。
このパラフィンワックスには、軟らかいもの〜硬いものまで、『融点』で規格化された、数種類の製品があります。
スノーボード&スキー用の固形ワックスは、
雪の状態や、使用する目的に応じた最適な融点(硬さ)のパラフィンワックスを選び、数種類の添加物を混合して製造します。
固形ワックスの大まかな説明をした上で、ここからは
ホットワックスを行う際の、アイロンの温度設定について説明します。
現在市販されている固形ワックスには、メーカーによって『アイロンの適正設定温度』を表す表記方法が異なります。
マツモトワックスの場合は、パッケージの裏に『アイロン設定温度』として表記しています。
一方、一部のメーカーでは『融点○○℃』と言う表記をしています。
一般的に『融点』表記の方が、低い温度が記載されている為、
ホットワックスの作業性が良いと思われたりしますが、実際には少し意味合いが異なります。
『融点』は、冒頭に記載した主原料のパラフィンワックスが、製造工程において液状化を始める温度なので、
商品化された固形ワックスを、市販のアイロンで、ホットワクシングを行なう際には、
『融点』にアイロンの温度設定をしても、なかなかワックスが溶けないことになります。
実際には『融点』にプラス『30℃〜50℃』を目安にアイロンの温度を設定することで、ワクシング作業が楽に行なえます。
例)融点表記が60℃の場合 → アイロン設定温度90℃〜100℃を目安
尚、同じワックスでも、寒い場所と、暖かい場所では、溶けやすい温度が変わります。
寒い場所でホットワックスを行なう場合には、アイロン設定温度から10℃位づつ徐々に高くして、最適な温度を見つけてください。
ホットワックスを行なう際の参考としてみてください。